マリオ・ブルネロw/紀尾井シンフォニエッタ

紀尾井ホールにて。
前半、武満の映画音楽とニーノ・ロータのチェロ協奏曲、後半がベートーヴェンの「田園」でした。
ブル氏は山男でトレッキングがご趣味。国宝級のチェロをかついで富士山を登って、山頂でチェロを演奏するという、お茶目の枠を超えたエキセントリックな人であります(なんて言ったら怒られるか)。が、とっても人間的な魅力に溢れた人で、指揮にも独奏にも「上から目線」的なものをまったく感じません。オケとの対話を大事にされる人なんだろうな。あのオケとの一体感は言葉では説明できません。

ブル氏の演奏は聴くたびに違う味わいがあるんですよね。本当に多彩な表現を持っていて毎回違う演奏家のチェロを聴いているみたいです。

ところで、本当に良い演奏会だと客席もお行儀よくなるんです。皆、一音も聞き漏らさないように集中しますから。ブル氏のチェロではまさにそんな現象がおきておりまして、曲終わりの静寂までも楽しむことができる良い演奏会でした。

【公演詳細】
http://www.kioi-hall.or.jp/sinfonietta/index.html#071012-2

ブルネロさんが富士山で行った演奏の動画です♪
http://www.youtube.com/watch?v=8ayWO3TWpGo