コーラス

フランス映画です。製作は「ニューシネマパラダイス」のトトの大人役をやったジャック・ペラン氏。この人は大人になって有名なオーケストラの指揮者で活躍中、という役どころで出てきます。激しくニューシネマと似た設定です。
母親が亡くなったので久々に里帰りし、そこで昔の同級生から恩師の日記を見せられる・・・という回想録なのですが、「ニューシネマ」のような涙、涙のフィナーレとはなりません。「スクール・オブ・ロック」のハリウッド的な大団円、「リトル・ダンサー」のブラック・ユーモアとも違い、最後の最後に涙腺のピンポイント攻撃。「やられた〜」と思いました。こういう中年と子供の心温まる映画というのは展開が差別化しにくいのか、割と似たようなパターンですが、ラストはそれぞれの特徴が出ますね。
子供達もかわいくてかわいくて・・・その中でちょっとみそっかす的なパピノという男の子がまた愛くるしくてたまりませんでした。何と、ジャック・ペランの息子なんですね!(ペラン氏、プロフィールによると64歳ということですが・・・(^^;)それにも「やられた〜」という感じです。ラテンの方々は本当にもう家族思いで・・・。
指揮者で大成したモランジュと一生一介の音楽教師だったマチュー先生、二人ともたくさんの人に幸せを与えた人生です。有名であることが人生をはかる物差しではない、というメッセージが感じられました。・・・んですが、どうにもジャック・ペランって軽いので、「結局栄光の人生のほうがいいんでしょう?」という感じを受けてしまったりして。
なんてウガッた見方はよくありませんね。子供達の合唱は本当に心が洗われる様にきれいで、癒された〜という感じです。お奨め映画です。