いけ花 古流松藤会展

知人に招待券をもらったので、珍しくお花の展覧会です。上野松坂屋6階大催事場にて。
最近いろいろな事が重なったせいでイライラ気味だった私。イライラというのは怖ろしい毒のようなもの。何一つ生産的でない私が、自分の心を病ましていく毒を生産することはできるのですね。そしてその毒はじゃんじゃん生産され、すっかり中毒となり、なかなか解毒できないのです・・・。友達に愚痴を聞いてもらってスッキリできればいいけれど、喋ってしまったことで更にイライラが盛り上がることも。そういう時にはお花を見る事が一番かも、と今日実感しました。ただそこにあるだけの美しい花と良い香り。花には罪も悪意もない。本当に心を和ませ明るくしてくれるんです。そんな訳で、美しいお花を見てあっさりと毒の生産は中止となりました。
今日見た古流という流派はとてもシンプルで素朴な作品が多かったです。なんというか純和風の侘びさびの世界と感じました。決して大げさに誇示するような派手さはないけれど、清楚でしっとりとしてて、しんとした、でも温かみのある雰囲気が漂っていました。緑や花の生のままの美しさを生かし、計算し尽くされた生け方。特に木のように大きな枝の生け花とその足元に小さな花の生け花の対比、といった作品がいくつかありましたが、その独特な世界観にしばし沈黙でした。お花見もいいけれど、一つ一つの小宇宙の中で心を落ち着けるのもお奨めですよ。公園のお花見は酔っ払いがいて煩いこともありますからね。