マリインスキー歌劇場「ジークフリート」

起きたら一面の銀世界。こういう日に練習すると良いんだよね・・・まわりに聞こえなくて(笑)って笑い事じゃなくて、今日上野に行くのはヘビーでしたよ。歩道に雪が積もってて、仕方なく車道を歩くと車に泥を飛ばされるし。
今日は大のゲルギーファンのAお姉様と一緒。ワーグナーって幕間が長いので、一緒にいってくれる人がいるとホント助かります。
今日の「ジークフリート」は・・・
劇的付随音楽、っていう言葉がありますが、音楽的付随劇、って感じでした。私的には音楽がメイン。ゲルギー×キーロフってホント最強です。音の坩堝じゃなくて、明快でさわやかなワーグナーでした。そう大編成という訳でもないのに迫力十分でしたし。あー、やっぱりゲルギー最高!!
今日の歌手は・・・・うーん・・・(ーー;)全体的にドイツ語に聞こえない感じ。子音が飛ばなくて、何か発音が不明瞭で。特に男性陣は全然入れ込めなかった。
ジークフリートをやった人はジークフリートというより「タミーノ王子」。軽い声質の「誠実系」ですが、ブリュンヒルデの所に行き着くまでに力尽きてました。別にヘルデンテノールでなくたって構いませんが、あらゆるところに改良の余地がありそう。頑張ってください、としか言えませんが。あ、ついでに「つけ肩」してました(笑)
ウォータンも、もう、全然入れ込めず。この役大好きなのに。思うに色気が足りないんですよね。この方も頑張ってください、って感じ。
逆に色気過剰だったのがミーメ。時たまイタリアオペラ調になっており、「ミーメのくせに・・・」なんて思っちゃった・・・いけない?

と、いまいち振るわない男性陣の中に現われたブリュンヒルデ。この方が今日の救いでした。決して大声系のソプラノじゃないのに(実は普通のリリコかもしれない)、足元から出ているような声。言葉も明瞭で語尾の子音もバッチリ。高音が苦しそうなのが意外でしたが、でもこの人が今日のVIPなのは間違いなし。

今日の歌手さんたちはヴィジュアル的にはとてもよく、ラブシーンもよくある「太ったおじさんとおばさんのがっぷり四つ」にならず、画的にはとても良かったです。

あと、ゲルギーが使っているタクトは「爪楊枝」というのが検証できました♪Aお姉様が「ゲルギーは爪楊枝で振っている」って仰るので「確かめに行きましょう!」とオケピ見学。ゲルギーの譜面台には短い指揮棒が2本と爪楊枝が2本転がってました。昔はタクトなしだった気もするけど・・・とにかく短いのが好きなんですね☆極めたら爪楊枝に至ったんでしょうか。いいですよね、使い捨てで。安いし。>Aお姉様