任期切れ

私は今年会社の組合の役員をしていた。今日が任期切れ、お役ご免の日である。ある時支部の委員長から呼び出され、お菓子とコーヒーでまんまと引き受けてしまった。意外にも私は頼まれると断れない性格なのである。入社して数年間は部署の関係で非組合員だったのもあり、組合員になってまだ2,3年のため組合活動なんて遠いものだと思っていた。職場代議員くらいはいつかやらなきゃいけないものかな、なんて思っていたけれど、頼まれた任務は支部の執行委員だったのだ。しかもうちの組合史上初の女性委員だった。私は男性と張り合って喜びを感じるタイプではないし、女性初といわれても何の感慨も無かったけれど・・・。まあ、管理職が大半を占める本社だから、委員を依頼できる男性組合員も人材不足だったのだろう。話によると週1くらいのミーティングがあるくらいでそんなに大変じゃないというし、ちょっとお金ももらえるというし。そんな訳で生まれて初めて選挙も経験して当選させてもらった。前任者が転勤の為任期半ばで委員を降りたので、普通2年の任期のところ1年間という短期間だったけれど、あんまり後味良い幕切れではなかった。
まず本社の組合活動はまったく形骸化していた。うちの会社は報酬制度を改定したので、ベースアップ交渉が必要ない。組合活動の華ともいうべき春闘も特にない。それもあってか一般の組合員は組合活動に興味は薄く、オルグ(説明会)を開催しても数人しか来てくれないし、そして執行部も下手に一生懸命やるとずっと継続して頼まれるのを恐れてか、用事が無ければ事務所に近寄らない。当初、引き受けたからには仕事と両立させてしっかりやろうと思っていたけれど、その雰囲気ではだんだんとやる気がなくなってきた。
しかも私に割り当てられた仕事は広報担当。広報と言っても会社のインフラを使うことができないので、ひたすら印刷機でビラ刷り。原稿を起こすこともあるが、大半は印刷係として週4,5時間は印刷対応。その他にも会社からの提案があると仕事中でも打ち合わせに出ないといけないし、宿泊での出張や研修会もある。中でもタバコOKの中夜遅くまでダラダラと行われる執行部会にほとほと嫌気がさし、「私は次期は絶対やりません」と支部長に公言した。聞いてた話と全然違うのだから。
どうにか次期委員はまぬがれたのだけど、現執行委員の人達も皆、辞めたくてしかったなかったのだ。来期の役員はなり手がいなくて、結局現委員の中から継続で何名かやることになった。来期は支部の閉鎖、あるいはどこか他の支部との併合のためだけの活動になる。前向きでないことにエネルギーを使うのは本当に疲れるだろう。そんな感じで他の人に申し訳なかったりして、お役ご免といってもあまり嬉しさはない。しかし、私とはまったく水と油と言っていい組織活動に関わりあえて、たくさん考えさせられることがあった。いろいろな人や意見があるということも分かって、少しは慢性世間知らず病が解消されたかもしれない。
とりあえず終わった。役目を終えた自分にお疲れ様と言ってあげてもいいだろう。
今日はかなり真面目モードだ・・・。